
「Show Boat 海を渡る」レビュー
高橋 かずみさん
(額装作家)
パパスタスパパ。
このバンド名を噛まないで言えるようになるまで、随分時間がかかった。聴けば聴くほどクセになる彼らの音楽にハマって以来、チャンスがあればライブにお邪魔して、気づけばすっかりファンに。決して美声高らかに歌ってるわけではない。でも、ゲストを巻き込んで心から楽しそうにライブをしている彼らのトリコになり、“大人が本気で遊ぶって素敵!”と思わせてくれた。
そんな彼らがプロジェクトを組み、名前を変えて待望のCDを出してくれた。
かなり本気のCD作り。『Show Boat 海を渡る』……これまた、やっぱり遊んでる。
少し大きめのアルバムジャケット。ページをめくりながら聴いてみる。聞き覚えのある声のナレーション。作り込まれたストーリーとイラストレーション。そして様々なテイストが散りばめられた音楽は、私の妄想を駆り立て、とうとう旅に出たくなる。ジンワリ汗が滲む国に行こうか、スパイシーな香りを感じる場所もいいな。彼らのボートに乗り込みたくなる。
知らず知らずのウチに口ずさんでいる馴染み感溢れるリズムとメロディ。そして胸キュンな詩。私のお気に入りは『九份慕情』と『愛していますじゃつまらない』。なんとオトナな歌詞とCeeちゃんの切ない歌声。恋をしたくなる。
これらの個性豊かな音楽をいつか芝居仕立てのライブで聴きたい。これからも本気で何かしてくれるはず。うふふ……しっかり傍で見守りたい。
膨らむ妄想はとまらない。
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伊藤 まことさん
(会社役員)
ドキドキワクワク……旅に出る前のような気持ちでCDをトレイに入れると、耳馴染みのあるナンバーが大好きなあこがれのあの街に連れて行ってくれる。
ブックを見ながら彼らと一緒に海を渡るように聴き進めていくと、日本から台湾へと旅し、いつのまにかまたニューオリンズに帰って来ました。
豪華なサポートメンバーをバックに、気持ち良さそうに歌い演奏している彼ら。本当に人生を旅し楽しんでます。羨ましい~!
中西 州さん
(陶芸家)
何度聴いても、その時々のココロで好きな曲が変わり、飽きないアルバムですね。マイリマシタ!
夢見 頃子さん
(主婦)
こちらは寒さとモノクロの世界に閉じ込められた北の国、青森。
『Show Boat 海を渡る』を聴きながら、ほっこり中です。
このアルバムを手にした時、まずはデザインを楽しみながら物語を読みました。
「これを膨らませたら、楽しい本になるだろうな……」。
CDを聴くと、ミュージカルの場面が浮かんできます。「ミュージカルも楽しそう」。
CDブックと呼んだ方がいいのでしょうか? 3人それぞれによるデザイン。音楽も全て自作自演。
ずっと音楽を楽しんできた「夢見る人たち」が作ったアルバム。
是非手に取って、見て、読んで、聴いて楽しむことをお薦めします。
アラ還世代の希望の星に、エールを送ります。
竹麿さん
(『FM79.7 ラジオカフェ/紋天、竹麿の音楽交友録』パーソナリティー)
物語と音楽のコラボがとても新鮮で、何の違和感も無く上質感満載。
童心的な紡ぎ方に、豊かさを覚えました。そして遊び心。
私が好きな「愛していますじゃ つまらない」は、昔のラヂオから聞こえてくるノイズ混じりの
イントロ部分に、昭和を感じます。お酒を飲んで聞くにはピッタリだ!
マリコ&正道さん
(小さな花屋)
パパスタスパパのバンド結成時から、足繁くLIVEに通っている私達。毎回楽しい時間を過ごしています。
新曲初お披露目のLIVE では、「ほーっ! 今回はこう来たか」と驚いたり……。
彼らの持ち味や個性は、いろんなことをやってのける素晴らしさです。それが時には、全ての曲の共通項は何?と感じるところでもありました(ようするに決してワンパターンではないのです)。
しかし、このアルバムをじっくりと聴いてわかりました。それぞれの楽曲を点のように感じていたものが、太〜い線になり、いつのまにか彼らの描く素敵な世界がはっきりと見え、体験できたのです。
「3人がそれぞれに舵を取って大丈夫なんか〜?」と思いきや、いろんな所に寄り道しながら、目的地は同じ。ええ旅やったな……。
「次はどんな旅を楽しませてくれるのだろう」(時任三郎風に言うてみた)。
これからも一緒に、楽しい旅をしたい。
フルカワノリヒトさん
(zirconium・ミュージシャン・ベーシスト)
まずはシンプルに旅に出てるような楽しい気持ちに……で、じわじわと……。
この楽しい熱狂や哀愁やほんのりした希望の光が見え隠れするゴースト達の航海が、僕達の様な普通の人々の人生航路と重なったり離れたりして、ユメとウツツを往き来する感じがスルメの様でした。
私ごとで恐縮ですが、11歳の時に読んだ『星の牧場』(庄野英二 作 理論社)という大好きな児童文学を思い出しました。
それは幻聴と記憶喪失を患う帰還兵が、山奥でミュージシャンでもあるジプシー達に出会い、音楽に触れ、夢のような現のような素敵な時間を過ごすおはなしです。
それぞれの仕事をしながら、バザールに向け楽器を演奏しているジプシー達に憧れたり、結局最後まで自分は誰とも仲間にはなりきれないのかもしれないという主人公の気持ちに共感したり。もしかしたら僕が曲がりなりにもバンドをやるキッカケの1つになった気がして、大事にしているものの1つです。
話が大きく外れました。言いたいことはただ……「触れれて良かった。ありがとうございます」です!
ヨーソロー!